コラム

女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画」 ー せっかく取り組むのなら意義ある営みに ー 

2024.2.28

みなさんは、女性活躍推進に関わる自社の行動計画を見たことはありますでしょうか。

2019年に女性活躍推進法が改正され、従業員数が301人以上の企業に策定と公表が義務化されました。(その後2022年には101人以上の企業に義務化)
これが日本全体で形骸化しているような…
やらされ仕事になっているような…

もったいないことにしないために、この義務について当たり前のことを書いてみます。

 

行動計画を立てるためには何が必要か?

 

ダイエットでも中期経営計画でも女性活躍推進でも同じことですが、行動計画を立てるためには、現状分析と目標が必要になります。
この行動計画策定の取り組みについても、正確に言えば、義務化されているのは、「状況把握 → 目標設定と行動計画策定 → 取組実施 → 効果測定」のプロセスです。

現状分析と目標設定のためには、自社について定量的に数値を見ることと、定性的に状態像を見ることが大切なのですが、「女活」では現状を数値でちゃんと見ることが抜けがちです。

例えば、男女別に、
・新入社員比率
・リーダー職比率&昇進者平均年齢
・管理職比率&昇進者平均年齢
と、順番にこれらの数値を出してみると、自社の女性活躍推進のどこに「壁」があるか見えてくると思います。

自社の「壁」の正体を知らずに、芯をくった目標も行動計画も立てられません。
数値と数値のつながりをみて、自社の現状をしっかり捉えていく必要があります。

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      定量分析で壁を発見しましょう

目的はあるか?

 

世の中で注目されている数値だから、という理由で目標を定めていませんか。
わたしたちbouquetは女性の管理職比率を「女活」において注目すべきかつ実態を表す数値だと思っているのですが、その目標が自社にフィットするかは少し考えてからが良いと思います。

良い目標は、
達成可能性(頑張ればできそう!) ×  魅力的(目指してみたい!)
の、掛け算で決まります。

「女活」においてはこの「魅力的」が曲者です。

誰にとってどんな魅力があるのか。「女活」がうまく推進されないのは、
・誰にどんな魅力があるかが掲げられていない
・(上記掲げられていても)みんな腹落ちしていない
というケースが多いと思います。
そこが明らかになってはじめて、魅力的で有効な目標が立てられます。

自社の女性活躍を推進することはどんな果実を得ることに繋がるでしょうか。
近い未来だけ見ていても答えはなかなかでないかもしれません。
5年10年先の自社の未来や取り巻く社会に思いを馳せ、
なぜ取り組むのか
取り組まないと何が起きるのか
を話し合い、明確にする必要があります。

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行動計画を公表することの意味とは

 

公表されている行動計画は、あのA4フォーマット1枚に壮大なストーリーが込められているものです。
自社のこれからを示したストーリー、誰に届けたいと思いますか。

株主でしょうか
従業員でしょうか
未来の従業員である応募者でしょうか

「女活」に関わらず、自社の現状を冷静に分析し、熱意を持って目標を掲げ、着実な計画を立てていることは、自社の未来について相手に安心と信頼を提供します。
現状がよそと比べてそれほど良くない状況であったとしても、その原因が分かって直そうとしている姿勢は前向きに映ります。
この行動計画が公表されていることの意味は、自社の可能性を感じていただくためではないでしょうか。

せっかく取り組むならば、株主にも応募者にも、また従業員にも、自社の未来を示す目標と行動計画を示していきたいものです。

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