2016.6.1
「マタハラ」ならぬ「パタハラ」を知っていますか?
「パタハラ=パタニティー・ハラスメントの略」で男性が育児参加する権利や機会を職場の上司や同僚などが侵害する言動におよぶことです。女性が社会で活躍していくために必要になる男性の育児に対する協力体制。今回は、それを阻害する要因の1つである「パタハラ」について、考えてみたいと思います。
まず、現状はどうなっているのでしょう?
2014年1月パタハラ対策プロジェクトの調査によると「育休や時短・フレックスを申請した男性のうち、降格や左遷などの不利益な待遇をされたことがある人」は23%「同僚や上司から否定的な発言(例えば「育児は母親の役割」「育休をとればキャリアに傷がつく」等)をされたことのある人」が45%。男性は会社優先で働くべきで、女性が家庭や育児をするべき、という前提で、会社が運営されていることが分かります。
一方で、働く男性側の意識は時代と共に変化してきています。「仕事と子育ての優先度合い」で、仕事優先は50代58.8%、40代62.4%、30代は50.0%、20代は33.3%。子育て優先は50代4.6%、40代6.9%、30代9.8%、20代16.9%。
年代別に差があり、世代間で価値観ギャップがうまれていることが分かります。このまま何もしなければ、パタハラが発生するリスクは高まり、結果的に、人が辞めたり、若い世代の人達から働き先として選ばれなくなる等、人材の確保が難しくなるかもしれません。
では、会社としてはどうすれば良いのでしょうか?
まず、皆さんの会社では、男性社員の仕事と子育てに関しての意識をどのくらい把握できているでしょうか?
世の中の男性は、と一括りにせず、自社の男性社員が何を望んでいるのか(ニーズ)を把握すること、
また、会社として男性の育児参加への方針(ゴール)を明確にすることが大切です。
そして、ゴールとニーズに合った施策の運用を徹底することが必要です。
施策が名ばかりのもので運用されず、内部のマネジメントも全く変わらなければ、
混乱をきたすだけでなく、社員には不信感が募るなど、逆効果になってしまいます。
地道にゴールを体現できる人達が増えるのをサポートし続けることが大事、だと思います。