女性活躍推進から一億総活躍を一瞬通って、働き方改革で少し成果がみえ、ダイバーシティ、そしてダイバーシティ&インクルージョンと組織に求められるテーマは変わってきています。
企業の女性活躍が十分実現したからではありません。むしろほとんど進んでいないと言えます。
「うちの女性は活躍してるから」と取組みを中途半端にしたまま、どこか開き直りさえ見られる…
仕事は頑張って活躍はしても管理職にはしない。
ダイバーシティとカタカナにしたことで「女性に限らずみんなの活躍だ!」と残業時間削減の取組で満足している組織…
残業を減らすことは大切な必要条件ですが十分ではありません。
結局、ここ10年、組織のあり方は悲しいくらいにほぼ変わっていないのです。
ダイバーシティ推進室のご担当はほぼ女性です。課長も部長もほぼ女性。
貴社はどうでしょうか。
評価会議で顔を合わせる管理職メンバー、取締役会に並ぶメンバーに変化はありましたか。
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犯人は、アンコンシャスバイアス
犯人に挙げられがちなのが、「アンコンシャスバイアス=無意識の偏見」です。これのせいでダイバーシティが進まない、全部アンコンシャスバイアスのせいだ!となります。
私もそう思います。
アンコンシャスバイアスという言葉に振り回されたくないので、ここでは無意識の偏見ということにします。
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アンコンシャスバイアス=無意識の偏見
私たちはほぼ無意識に支配されて生きています。無意識は一人ひとりが経験したことから育まれ、私たちの思考や行動を「コントロール」します。
この無意識の偏見は一人ひとりの中に根をはっているのです。
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家族とは
お母さんとは
お父さんとは
働くとは
上司とは
部下とは
仕事とは
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続く言葉にどんなものが浮かびますか。
一人ひとり、思い浮かぶ言葉は異なるはずです。
この無意識の偏見はどう取り扱えば良いのでしょうか。
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アンコンシャスバイアス研修の有効性は
全管理職に「アンコンシャスバイアス研修」をします!という企業は増えています。
「あなたにはアンコンシャスバイアスがある」ことを気づいてもらい、それがどんなものかを言語化し、対策を考える内容のものが多いです。
一定の気づきは提供できると思いますが、半日の研修でどうにかなるものではありません。
何せ、「無意識」の「偏見」です。
無意識は私たちのほとんどを占めていますから、日常に戻れば無意識が「無意識に」コントロールしてきます。
なくそうとしてもなくならないのが、この無意識の偏見です。
半日では気づけなかった偏見たちの方もたくさんあるでしょう。
そして、管理職だけが受講しても変わりません。上層部は各自の無意識の偏見を持ちながら組織の方向性を決めています。
じゃあ、どうすれば…
次回に続きます。