コラム

女性活躍推進のほんとのところ。

2023.5.19

女性活躍推進。
試行錯誤しながら前に進めている企業もあれば、これ以上どう進めて良いか分からないと止まっている企業も… 今日は、女性活躍推進の本質を探ってみたいと思います。

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『女性の経営職、部長職、管理職、が足りない。』

 

★女性管理職比率目標30%に対し、R4の実績は9.4%
(出典「帝国データバンク」)

従業員が100人以上の企業は女性活躍に関する情報を公開しなければならなくなり、取り組んでいるか否かが世の中に知れ渡る…。
(厚生労働省ウェブサイトhttps://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000962289.pdf)

それは採用力にも直結します。

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女性の役職者が足りないのはなぜか。

 

『女性には適材がいないから。』

採用段階では「応募者も女性の方が多くて」「女性の方が総じて優秀」な状態でも、役職登用を検討するタイミングでは、なぜか候補が見当たらない。

なぜ、候補が見当たらなくなってしまうのでしょうか。

その理由は3つ。

①見過ごしている。 :候補がいても、気づかない・気づかないふりで見過ごす。
②質が足りない。 :役職者としての能力も意欲も不足している。
③辞めてしまう。 :ライフイベントを超えられず、本当にいなくなってしまう

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候補が見当たらない(①-③)はなぜ起きるのか。

 


いくつかのストーリーが考えられます。

例えば、

時間や生活に制限のない、男性と同じように働くことが叶う女性が選ばれしものとして君臨し、そうでない人は「それなりに働くことを選んだ」とみなされる → ①見過ごす に進む

「同じくらいの成果なら男性をあげたい」という無意識のバイアスで適材を見過ごした上に、
「自分がしてもらったように部下を育てたい」と、上司(男性)が自分が育てられたパラダイムを手放せず、「この大事な仕事はあいつ(男性)に任せてみよう」と、マネジメントしやすい相手(男性)に流れ、成長機会が提供されなくなる → ②質が足りない に進む

「結局頑張っても報われない…」と、ポテンシャルある女性の意欲が下がる。周囲は「やっぱり厳しいよね~、女性は」と、更にレッテルを貼ってしまう。結果、ますます見過ごす。質も高まらない。女性本人の「本当はもっと成長したい、もっとできる」想い願いにどんどん蓋がされる → ①辞めてしまう に進む

このように、女性の活躍推進を、上司、人事、経営…. 一人一人の前提、感情、関係性、職場の組織風土が絡み合って阻害していることに、気づけない&抜け出す道が見いだせなくなっているケースが大半です。

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女性たちの意欲を育んで。

 

「うちの女性たちは管理職になりたがらないから」とよく聞きます。
そうでしょう、意欲を育んではいないことは明らかでしょう。
なんなら、
組織の中にある思い込みや、暗黙の了解によって、女性たちの意欲を一生懸命削いでいるかもしれません。

女性本人への施策一択だった企業は上司への働きかけを、
経営からのメッセージに留まっていた企業は女性本人と上司の対話を促す仕掛けを講じてみてはいかがでしょうか。

これまで培われた前提を変えるのは時間もパワーもかかりますが、絡み合う根本の原因に向き合うところから本質的な解決につながっていきます。

 

#女性活躍
#キャリアデザイン
#組織開発

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