コラム

【女性活躍の現場から】株式会社ビースタイル(前編)

2016.8.27

今回は特別編です。
『新しいスタンダードをつくる』を掲げ、「主婦」「若者」領域に特化した独自の人材サービスを展開する(株)ビースタイル。創業から15年、つまり15年前から、「パートタイム型人材派遣事業」を展開し、結婚後もうまく調整しながら仕事を続けたいと願う女性たちに仕事の提供を、そして、企業に「主婦人材の活用」の可能性を伝え、その効果を実証してきました。
今回ご紹介するのは、(株)ビースタイルの「女性活躍の現場」です。ご自身が小学1年生の母でもある、執行役員の百瀬愛子さんにお話をお伺いしました。

Q.まずは、百瀬さんについて少し教えて下さい。

創業間もないビースタイルに中途入社してからもう12年です。コーディネーター(求職者対応)、営業、ブランディング、人事、業務改革担当と、様々な領域の実務とマネジメントを経験しました。人事マネジャー時代に産育休を経て復職、その後事業部に異動し、今は主婦人材の派遣事業を統括しています。今年の7月に執行役員に就任しましたので担当事業の進化・成長はもちろん、ビースタイルとしての進化・成長もより強く意識して進んで行くことをコミットしたところです。

Q.現場の要職に正に子育てまっただ中の女性を据える人事に、御社の女性活躍推進度の高さが象徴されているように感じます。

(株)ビースタイルの管理職の男女比率は男性57%、女性43%。女性管理職の中に育休復帰の女性も数名います。営業マネジャーにもワーキングマザーが1人いますね。でも、実はまだこれからです。というのも、ビースタイルは新卒採用を大切にして力を入れてきた会社で、今年15年目を迎えていよいよ結婚・出産のライフイベントを迎える女性社員が増えてきているタイミングです。彼女たちの現場復帰と、ワーママ管理職への挑戦・成長の道を作っていかないと。

【女性活躍の現場から】株式会社ビースタイル(前編)

Q.産育休明けの女性が、バックオフィス業務ではなくフロント業務の担い手として現場に復帰し、さらに管理職として活躍する。個々人の馬力依存ではなく、組織としての取り組みの妙がそこにあると感じます。

残業をなくすこと。それに尽きます。
創業15年のベンチャー企業です。皆が営業先から戻ってきて一段落ついた夜中に会議が始まることも普通でした。でも、数年前からそのことをしっかりと問題視して取り組みました。結果、今は21時にもなればオフィスに残っている人はほとんどいません。
私自身の状況でいうと、子供を学童に迎えにいくので18時半にはオフィスを出ます。家に仕事を持ち帰って、早朝に2時間程度仕事することもありますが、戦略立案や企画が大詰めになった「ここぞというとき」ぐらい。家でしかできないことを重視しながら、メリハリを大事にしています。日常的には自宅ではメールと日報チェックくらいです。こういった「ここぞというとき」に向けて、普段は大きく消耗しないようにしています。

Q.残業をなくすために、具体的にどのようなことに取り組んだのでしょうか?

生産性向上は分業体制によって実現できる、という考え方は弊社のサービスの強みでもありますので、創業以来、徹底した分業体制によって自社の強みを磨き上げようという明確な意思がありますね。競合他社では1人が全プロセスを一気通貫で担当する会社もある。その良さもわかる。でもビースタイルは、各プロセスで求められるスキルが違うのだから、そのそれぞれを徹底的に磨き上げることを組織の強みにしようと決めました。結果、生産性は同業他社よりかなり高いと思います。
あとは、基幹システムの変更で入力の手間暇や無駄をなくしました。
この辺りまではわりと大きな取り組みですが、他の“細かな地道な”取り組みをいくつも重ねてきた効果でもあります。例えばタスク管理強化の取り組みの一環で、「未読メールの数は、タスク管理のヘタさの象徴!」の掛け声のもと、受信トレイを空にする取り組みもやりました。一人ひとりのメールBOXを確認し、判断・整理の基準をアドバイスしつつ、「ハイ、このメール削除して〜!」とか。

Q.管理部門主導というよりは、経営主導、現場主導で進められてきた印象ですね。

全部門で一枚岩になっての取り組みです。もちろん、管理部門主導で人事制度面のアプローチもしました。例えば、出社時間の調整。過去は9時出社が定時でしたが、8時から10時の間なら30分刻みで選択出来るようにしました。でも、「早く帰ろう」と全体で“圧”をかけていますし、実は帰る時間はそれほど変わらないので、結果として残業が減ります。
有給消化にも取り組みました。とにかく有給を取りにくい雰囲気を壊すために、月初に「いつ有給を取るか?」を宣言してカレンダーに入力してもらいます。そうすると、宣言した日にちゃんと休むために工夫しますし仕事に集中します。結果、成果が下がることはまずない。そしてその実績は、会社としても象徴的に扱います。例えば先月の全社MVPを受賞したのは、有給消化の結果、ほぼ週4勤務で高い成果を上げた男性社員でした。

Q.結果、どのような効果が得られましたか?

風土が変わってきたと思います。「ダラダラ仕事をしない。生産性高く成果を上げることが善」と。
「女性活躍」の文脈では、子育て中の女性たちに様々な職場で様々な仕事を任せることが可能になっています。ただし、時短勤務を希望する場合についてだけは、出産前にどこまで仕事の実力をあげられているか?に依存する部分は残っていますが。
あとは、採用面での効果です。派遣ビジネスを展開している会社は残業が多いイメージを持たれがちですから。

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