コラム

働く母、パラレルワークに挑戦する(後編)

2016.3.9

Q.ジャズシンガーとして評価され、期待の高まる中、どのようにして自身の進む方向の舵取りをしたのでしょう?

ライブ活動は子供にも負担が大きいので、ライブ以外の活動で・・・ と、いよいよ、出産前に録っていた音源を世に出そうと決めました。

ジャケットの写真撮影、デザイン、構成、実は全てセルフプロデュースです。文章も全て自分で書きました。CDアルバムを世に出すなんてもちろん始めての経験なので、何をすれば良いか分からず、子供が寝てから調べる毎日でした。ベビーカー押して、商工会議所へ行ったりしました。
そして、アルバムを出すからには自身のウェブサイトも必要だ!と、平行してサイトも制作しましたし、リリースライブもこれまでのライブの規模を大きく大きく上回る規模で盛大に開きたい!と、自分で企画しました。

その2ヶ月は、諸々のデザインやステージ関連の打合わせも多く、子供を寝かせることしか考えてなかったように思います。いつも、早く寝ないかなーと、思っていました。仕事のことばかり考えて。アルバムが完成して、リリースライブも無事に終えて、ほっとしたその瞬間に子供のことを考えていました。そして、ここからは子供と一緒に!と、意識的に仕事のペースを戻していきました。瞬間的に、バランスが崩れることもあります。でも、一定の時間軸の中でバランスをとっているという感じですね。

Q.これから先を、どのように描いていますか?

我が子は男の子なので、10年も経たないうちに相手にしてくれなくなるかも・・・という覚悟がありまして 笑。英語もジャズも、その時に向けて細々とでも続けて行こう、決して途切れさせずに行こうということは、決めています。

最近取り組んでいるのは、子供向けのジャズライブです。子供向けの音楽イベントはわりと開かれていると思うのですが、私も何度か息子を連れて行く中で、なんかピンと来ないな、と。子供が楽しめてないんですね。大きなホールだと、ステージが遠かったりもして。
思い出したのは、NYで出会った子供向けのジャズライブです。NYでは、日曜の昼間に子供向けのジャズライブがあちこちで開かれているんですよ。あれを私が自分でやればいいんだ と思い至りました。

子供ライブ

最初は、子供たちに音楽を教えてあげたいという気持ちからスタートしたキッズ向けのジャズライブも、いざ始めてみたら、逆に子供たちから沢山の刺激をもらって、新しいものが生まれる場になっています。子供たちのエネルギーって、本当にすごくて。
子供が生まれる前の私は、子供が生まれたらジャズシンガーとしての自分が終わるように感じていました。あの頃の、妊娠が発覚してがっかりしていた自分に、子供が出来て広がる新しい世界があるんだよと伝えてあげたい。
子供が、ジャズシンガーとしての私に、新しい世界を持ってきてくれました。

Q.本当に素敵な活動です。今後、ジャズシンガーとしての智子さんと、英会話講師としての智子さんは、どこかで交わることはあるんでしょうか?

ジャズは英語の歌が多いです。英語の歌も歌えるようになると、もっともっと楽しめるんです。なので、英語とジャズの掛け合わせで、子供たちに、<他にはない楽しい>レッスンを提供できたらいいなって、構想を練っています。実は、間もなく始動予定です。まずは、自宅の一室を使って、スタートしようと思っています。

大地智子さんの作品はこちらから
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