コラム

働く母、MBAに挑戦する(前編)

2015.6.25

今回のテーマは「ワーキングマザー×MBA」。

働きながら、家事育児を行いながら、MBAに通い、最終的にキャリアチェンジまでした方がいます。
タスカジという家事代行のマッチングプラットフォームを運営している企業で働く鈴木美帆子さんです。
MBAに通ったことでキャリアチェンジもされたようですが、
どうしてMBAに通うことを決めたのか?家事育児とどのように両立させたのか、
そして、どのような背景でキャリアチェンジされたのか、リアルな声を伺ってきました。

–MBAに行く前はどのような仕事をしていたのですか?

短大卒業後、ホテルで5ヶ月働いて結婚して、すぐに子供がうまれ、専業主婦を2〜3年。
そこから、テレフォンオペレーターの仕事を3年間。その後に職業訓練校に通って、
派遣社員として8年間働きました。最初は秘書のアシスタントからスタートし2年後に役付きの秘書になりました。
具体的には、外国人のお客さまの方が日本に駐在する時にお世話をするようなお仕事です。

–MBAを取得しようと思ったのはなぜですか?

外国人の同僚たちから「君は英語ができるしスマートなのに、なぜ秘書をしてるの?」と聞かれることが度々あり、
「子どもいるから残業できないし、大学でてないから専門知識もないから仕方ないの。」と答えたら
「学位があると仕事の幅が広がるよ。」と言われました。
MBAを知ったきっかけは、社内のエンジニアで凄く仕事ができる人が、働きながらMBAの勉強をしていることを
知ったこと。その方は、エンジニアというスペシャリストでありながら、マネジャーとかではないのに
全体をみることができていて「もしかして、MBAを学んでいるから?」と興味が沸きました。

–MBAに通いはじめて、どのような生活だったのでしょう?

私は、平日の夜と週末に月4回ずつ授業を受けて3年かけて卒業するスケジュールを選択しました。
コースとしては2年で卒業できるのですが、家庭との両立のためにゆっくりペースにしました。
実際には、自主勉強会にも全て参加するようにしていたし、授業の前後の予習、復習もあったので、
かなり時間がとられました。私は英語のコースを選択したのですが、授業中話すのは大丈夫でも、
英語の資料を読むのに凄く時間がかかりました。初めは2ページ読むのに2時間かかりましたね。
20ページ以上あるケースもざらなので、必要に迫られて徐々に速く読めるようになりました。

働く母、MBAに挑戦する(前編)

–仕事もしていて、更に家事・育児もする中で、どのように勉強の時間をつくったのですか?

仕事は18時には終わるのですが、終業後も残って自分のデスクで20時ぐらいまで予習復習していました。
学童にほぼ毎日夕飯までお願いしていて、20時半にお迎えにいっていました。
その学童はスペシャルアクティビティがついており、子供達も楽しんでいました。
なので、心おきなく、遅く迎えにいきました。正直なところ子供と一緒にいる時間が減ってしまいましたが、
私はずっとべったりは苦手なので丁度良かったです。
あとは、移動時間や昼休みなどの細切れ時間を利用したり、レポート提出前は夜更かししたりですね。

–家族の反応はどうでしたか?

夫は基本的にやりたいことを応援してくれます。MBAに通っていた時期には家事を夫が8割、
平日2日は子供たちのお迎えもしてくれました。その時には夫が学童に任せずに夕飯を作ってくれました。
週末の授業は、家が遠いので朝起きてすぐ家を出て、帰ってくるのは15時という生活でしたが、
子供達からは「大変そうだね。」とは言われましたが「行かないで!」とは一回も言われたことはありません。
たまに一緒にマックに行き、私はケースの予習、子供達は勉強する、なんてこともよくありました。

–MBAでの授業はどうでしたか?仕事にどのように活かされましたか?

これまで話したことのないような方達とディスカッションする機会を設けられて、世界が広がりました。
授業中、発言しないと点数がとれないので、できないながらも発言はするようにしていたので、
成績はまあまあとれました。仕事の面では変化がありました。
私は積極的にチームの中で発言することにしました。そうすると「秘書の中でも美帆子は違う」と
周囲からも一目置かれるようになり、上司との関わり方も変わってきました。

–MBAに通っていて、大変だったことはありますか?

凄く太ったことぐらいかな。そして戻らない(笑)今回、MBAに通うのにお金がなくて
奨学金を借りていったのですが、授業料以外の部分でも参考書とか書籍代とか、お金がかかります。
なので、洋服、ジム、美容院、ネイルといった自分にかけていたお金を削りました。
結局、グロービスウーマンズクラブを立ち上げたことが評価され、返還半額免除になりました。
あきらめずに、何とかしてできる方法を探して挑戦して良かったです。

後編につづく…

 

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